森の中の映画館。

不定期に映画の感想記事を投稿します。

映画【マローンボーン家の掟】結末に触れるネタバレ無し。


※この画像は生成AIで作ったイメージ画像です。

『古い大きなお屋敷』や風景が雰囲気抜群、綺麗なホラー・ミステリー映画でした。

※物語の結末や、明確なネタバレはしていませんが、ストーリーの流れとして若干匂わせる程度の記述はありますのでご注意ください。



【マローンボーン家の掟】2017年|ホラー・ミステリー|1時間50分|スペイン・アメリカ

『出演』
ジョージ・マッケイ
アニャ・テイラー=ジョイ
チャーリー・ヒートン
ミア・ゴス

『監督』
セルヴィオ・G・サンチェス



感想

[ストーリー]
母ローズとジャック、ビリー、ジェーン、サムの兄弟はイギリスから、とある事情でアメリカにある母ローズの生家に移り住むことになる。

人目を避けるように、森の中に佇むその大きな屋敷で悲惨な過去を振り切り、新たな希望を持って暮らし始める家族だったが、優しい母ローズが病気でこの世を去ってしまう。

法的に屋敷を自分達のものにするためには、何としても長男ジャックが21歳になるまで母の死を隠し通さなければならない。

ジャック達兄弟は協力して生きていくことを誓う。

そんなある日、突然の銃声が兄弟達を恐怖に陥れる。
脱獄した父親が兄弟達家族を追ってきたのだった…。




感想

この映画には美しい風景と、悲しい過去を持ちながらも、新たな希望を持って生きようとする家族の絆が描かれていました。

個人的に欧米の『古い大きなお屋敷』が舞台のホラー映画が大好きなので、それだけでも高ポイントです。(お屋敷とか、庭とか、とても良かった)


ジャンルはホラー・ミステリーですが、ホラー映画特有のグロテスクな描写は殆どありませんので、血みどろホラーが苦手な方でも安心して視聴していただけると思います。


ある種の仕掛けのある映画ですが、そこに囚われず純粋にストーリーをみてほしいです。


何というか、幻想的で童話的な雰囲気があるようにも感じました。(童話的だとしても悲しく残酷ではあります)


家族がアメリカに来たのはローズの夫であり、ジャック達兄弟の父親が原因です。
とにかくこの父親は、筆舌に尽くしがたい程の悪人です。(モンスターと言っても過言ではありません)
この父親さえいなければ……映画をみていて何度そう思ったでしょう。


新天地での幸せそうな家族の暮らしも、母ローズが亡くなるまでの僅かな期間しか許されないのは本当に悲しい。


世間から隠れるように暮らすジャック達兄弟にもアリーという友人ができますが、このアリーが本当に優しくて良い人です。(こんな友達欲しい)

アリーはジャック達と同じ街外れに住んでいて、ジャックと恋人関係になります。


因みにこのアリー役の俳優は、映画『ラストナイト・イン・ソーホー』や『ザ・メニュー』でも主役を演じたアニャ・テイラー=ジョイさんです。


そしてジャックの妹ジェーンを演じたのは、映画『Xエックス』シリーズで主役を演じたミア・ゴスさん。
上記に書いた、この2人の俳優さんが出演されている作品は全部視聴済みなので、個人的に感慨深く鑑賞しました。


最愛の母親が亡くなり、兄弟達が助け合って生きていこうとした最中、あの父親がジャック達の暮らす屋敷にやって来ます。(顔面に塩投げつけたい、ヒマラヤ岩塩ぶつけてやりたい)


運命は兄弟達をそっとしておいてはくれませんでした。
ストーリーは父親襲撃のあとから緩やかに、そして嫌な緊迫感が出てきます。


映画をみていると何となく仕掛けに気付いてしまいましたが、それでも後半は涙が止まりませんでした。
間違いない、これはしんどい系のホラー映画です。

個人的には多分仕掛けに気付いたり、ネタバレしていたとしても、ストーリーの素晴らしさにあまり陰りは見えない作品だと思います。


兄弟達がみなそれぞれ魅力的で、サムのあどけない可愛さ、ジェーンの優しさと健気さ、ビリーの気の強さの中にも優しさと悲しみを称えた雰囲気、ジャックの背負うものの大きさと押しつぶされそうになりながらも、兄弟達を守ろうとする責任感に胸が締め付けられます。(辛い、もう見ているのが辛いもう無理)



胸糞ではないけれどあまりにも哀しい、でも救いも残されてはいます。

面白かったけどみていてキツかったから、もう一度みたいとは思いません(苦笑)